デジタル・ショット 「春夏秋冬・・・心向かう先」 No.120

冬のカワセミ物語

Photo by Ken Ohsawa
2009.1.18
Digital Still Camera : NIKON D300
Photo Retouch::ACDSee 9 Photo Manager&Ph
otoshop CS2

* このページの広さは、【解像度 XGA 1024×768 】 で作成しています。 画面を最大化してご覧ください。
* 許可無く、画像を二次利用することを禁止します。



凍えるような真冬の小川を撮り歩いていた時、道端に立ち並ぶスポーツカメラマンらしき人影。
その先に何があるのか、不思議に思い、レンズの先に視線を移し待つこと数時間、
“青い光線”のようなものが走ったと思った瞬間、水中から飛び出して来た小さな小鳥が、
15mほど先の川に中に立てられた小枝の先に小魚をくわえて止まっていた。

それが、今では1週間も会っていないと気になってしまうカワセミ(翡翠)との出会いだった。
小学5年生から50余年という写真歴の僕が2005年1月に初めて出逢った小鳥「翡翠」であった。
後で、この美しい小鳥が「飛ぶ宝石」、英名「King Fisher」(魚捕り王者)と呼ばれていることを知る。

渡りをせず、春夏秋冬365日、水辺に棲んで、水中にダイビングして小魚や川エビなど捕りながら、
平均2年間という短い命を受け継ぐために、恋をして、家族を創り、育てて、守っている。

*

「万物寿命事典」によれば、稚魚ほどでないが、小鳥たちの生存率は20%前後と意外に低い。
人間、植物を含めた生物の養分補給連鎖の底辺層に属している主な鳥類の平均寿命を見てみよう。

ハクチョウ:70年、フクロウ:68年、コンドル:60年、オウム:50年、ワシ:40年、ツル:40年、カモメ:30年、
ハト:30年、アヒル:20年、スズメ:20年、ヒバリ:18年、シジュウカラ:10年、カナリヤ:10年、ウグイス8年、
コマドリ:8年、ブンチョウ:7年、オオルリ:5年、ミソサザイ:3年と記録されている。

このなかでカワセミの平均寿命は2年と最も短命で、言わば“小鳥のカゲロウ”だ。
土手などに横穴を掘って営巣するカワセミは、蛇やカラスやトビなどに狙われる危険性も高い。

その代り、成鳥の飛翔速度、瞬発力や視力や水中補足能力(成功率80%)は驚異的である。
鳥には珍しく雌雄ともに、背中はブルーとコバルトブルー、腹はオレンジ、脚は朱という美しさである。
メスのクチバシ下側は、黒くなくやや朱色がかっているので区別できる。

*

「鳥撮影」の始点であり、終点であると言われてきた魅力は、
美しさに加えて季節を問わず見せてくれる表情、
必死に生き抜く姿と、個体ごとに少しづつ違う性格と家族などのドラマ性にあると思う。

小さく、美しく、俊敏な
彼らを、正確に美しく感動的な写真作品に仕上げるために
必要な撮影機材は、まさに「スポーツカメラマン」たちと同等以上の準備が必要だ。

450mm以上の開放F4以上の明るさのレンズ、秒間5コマ以上の連写が可能で、
瞬間移動する小鳥を迅速にフォーカスできるカメラ本体機能と、それらの重量を支えながら
ブレを最小限に止め、動かしながらレリーズできる堅固な雲台と三脚、照準器などが要る。
最良の撮影機材を求めて行けば、何百万円の投資が必要になる世界である。


とはいえ、最も大切なことは、カワセミが好きで、その環境をより知りたい思いが持てるかどうかだ。
見渡せば、自然の中には、花々や小鳥や昆虫たちの短い命で溢れている。
カメラを持てば誰でも、何時でも、“命の交差点”に立ち会い、感謝しつつ、輝く瞬間が記録できる。

*

今回は、昨年夏に公開した「夏のカワセミ物語」に対する「冬のカワセミ物語」です。
続編ということもあって、同じ冒頭文をそのまま採用しています。
カワセミを見つめ続けている写真家の一人として、
ボクの心の奥底にある思いの原点を表現しているからです。

厳冬の水中に向って果敢にダイビングするカワセミは、
迅速な動作と葦に止まれるほどの軽い体重を維持するため、
小食で、30分前後という強い消化能力を持っているがために逆に、
季節に関係なく、いつも捕食していないと生き抜けない小鳥なのです。

その必死の美しい姿は、撮影する僕らに深い感銘を与えずにはおけません。
あなたに、「冬のカワセミ物語」として一端をご覧いただきたと思います。

どうぞ、お手すきな折にコーヒーでも飲みながらごゆっくりご覧ください。





No.01  高い木の枝から10m下の川中の小魚を見つけてダイビングすることも




No.02




No.03   雌雄(♀♂)区別はクチバシのみ、下が赤味あるのが雌(♀)




No.04  朝陽に輝く鋭いくちばし




No.05




No.06  “飛び出し”の瞬間




No.07  水中へ飛沫も少なく突っ込む“ダーツ”姿勢へ




No.08  水中からの“飛び出し”直前(水幕が残っている)




No.09  リターンは羽ばたくために飛沫が凄い




No.10




No.11




No.12




No.13




No.14  着地直前、脚は短い




No.15




No.16    捕食した小魚等を消化した後の塊(リペット)を吐き出す




No.17  飛び出し直後、小魚が動く(見失う)とホバリングして突っ込む方向修正する




No.18  動き先を確認した




No.19  突っ込み(“ダーツ”)姿勢へ




No.20  リターン(水中飛び出し)




No.21  これもリターン




No.22




No.23




No.24




No.25  止まり木へ着地直前




No.26   頭を回転して“水切り”




No.27  出が珍しいメス(♀)のカワセミ




No.28  ターゲット補足




No.29  “水切り”




No.30  “水中飛び出し”




No.31  飛び出し上下飛翔(カガミ)




No.33  同じく飛び出す上下飛翔(“カガミ”)




No.33  こちらへ向かっての飛翔 (フォーカス難易度は高い)




No.34    追跡流し撮り失敗! オレンジ色部分がカワセミ




No.35  ダイビングぐキャッチ、成功しての帰還   




No.36  大物ゲット! 嬉しさと戸惑い半分? 




No.37  飛び出しのカタチが水面にも、“カガミ”




No.38




No.39  水面の動きから飛翔速度の速さが分かる




No.40




No.41   撮影:2006年1月30日13時33分 横浜では何年ぶりの大雪
「初めての雪」・・・親からも聞いていない「雪」を不思議そうに見つめていた





No.42




No.43  頭を残して揺れている




No.44




No.45  おっと、バランス!




No.46    撮影:2008年2月3日13時13分 昨年も雪が降った




No.47




No.48     撮影:2008年2月17日10時46分  春近い梅とカワセミ




No.49  公園の池にいた金魚をゲット(カワセミブルーに合う?)




No.50  眼に光が無い、残念




END


2008年夏撮影 ≪夏のカワセミ物語≫ 


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